えいご日日平安

つれづれなるままに 日暮らし 硯に向かひて

言っていないんじゃない、聞こえていないんだ!

麻生財務大臣が、4日の参院財政金融委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、日本の死亡者数が欧米諸国よりも少ないことについて、「お前らだけ薬を持っているのかと(海外から)電話がかかってきた時、『お宅とは国民の民度のレベルが違うんだ』と言うと、みんな黙る」と述べたそうです。最近の新型コロナ関係の暗い報道ばかりの中、久しぶりに新聞を読んで笑ってしまいました。確かに、そうかなと思う部分もあります。でも、日本の財務大臣の立場として、また南米での感染者数が急激に増加しているこの時期の発言としては、不適切だったと思います。

 

というわけで、今日はこの曲を麻生財務大臣・副総理に捧げたいと思います。"The Moody Blues"の"Talking Out of Turn"で、私も大変好きな曲です。

 

Talking Out Of Turn

When I took a little loving from you

Oh, I never thought about the hurting inside

But I took a little more than I should

Oh, why, can't explain that I would ever

Let you slip through my fingers

Let you escape like yesterday

I would appreciate you knowing

I thought your love had come to stay

 

Talking out of turn

Shot to pieces

When will I learn

Talking out of turn

Shot to pieces

When will I learn

 

君が少し僕を愛してくれていた時

切ない気持ちになっていることなんか考えたこともなかった

だけど、少し余計に愛されようとしていたんだね

なぜなんだろう、説明がつかないんだ

君という人を指の間からこぼすように失うなんて

時も戻せないのに、君を行かせてしまう

君の愛はいつでも僕のものと思っていたんだ

 

何も考えずに言った言葉が

すべてを台無しに

いつになったら分かるのだろう

うっかり言ってしまった一言で

何もかもが粉々に

いったい何度同じことをすれば分かるのかな

 

"talk out of turn"は、「(無分別に、軽率に)言う」という意味で、場所も立場も考えないで発言するという場合に使われるようです。麻生大臣は、たびたび物議を醸す発言をして批判を受けることも多いように感じます。いったい何度同じことをすれば分かるのでしょうか。確信犯的に、面白がって前述の発言をした可能性もありますが…。

 

ところで先日、「聞こえないんじゃない、最初から言っていないんだ」と言っている学習アプリのCMを見ました。"out of "は「アウダ』で、「アウト・ァブ」とは言っていないんだ、という趣旨だと理解しました。私は、そのような受験テクニックを学んだ経験がないので、この曲を聞いても「アウダ」と聞こえるどころか、"of"の”f”の発音まで聞こえてくる感じがします。

 

私であれば、小手先のテクニックを教えても、いずれ限界が来ると思いますので、とにかくリスニング教材を、スピーカーと同じスピードで発音出来るまで繰り返し読むよう指導します。私自身の経験から、自分の発音出来ない単語・フレーズは、聞き取ることは出来ないと思うからです。でも、こんな大リーグボール養成ギブスのような指導法は、今の時代は受け入れてはもらえないでしょう。そう言えば、以前英語を教えていた時、生徒の保護者の方から、「うちの子は先生のレッスンがとても楽しいと言っているんですけど、部活が忙しいので、しばらくお休みさせてください」と言って、そのまま戻ってくることがなかったこともありました。なるほど。そういうことだったのですね。今わかりました。