えいご日日平安

つれづれなるままに 日暮らし 硯に向かひて

ブラックMonday

今月8日に八王子市で高校一年の男子生徒が拳銃で自殺、ちょうど一週間後の15日にも、新宿区の高層マンションから高校生が飛び降り自殺をするという、痛ましいニュースがありました。どちらも誰もが「憂鬱」な月曜日の朝でした。

 

他人には分からない悩みや苦しみの末のことだと思いますので、素人の私が軽はずみに物を言える立場ではありませんが、自殺は絶対にダメです。個人的にはあまり好きな言葉ではありませんが、皆「世界に一つだけの花」です。絶滅危惧種のようなものです。その貴重な種は、自分が考えている以上に大切なものです。

 

月曜日に銃、高校生ということで頭を流れた曲が、"The Boomtown Rats"の"I Don't Like Mondays"です。これは、1979年アメリカで発生した16歳の少女による銃乱射事件が題材となっています。この時、少女は自宅の目の前にある小学校校庭で遊ぶ子どもたちを標的にしたそうです。事件後に、「どうしてこのような事件を起こしたのか」という問いに対し、少女が「月曜日が嫌いだから」と答えたことに着想を得て、この曲が作られたました。

 

 
The Boomtown Rats - I Don't Like Mondays (Official Video)

 

The silicon chip inside her head

gets switched to overload

And nobody's gonna go to school today

She's gonna make them stay at home

And daddy doesn't understand it

He always said she was as good as gold

And he can see no reason

'Cause there are no reason

What reason do you need to be shown

 

Tell me why

I don't like Mondays

I want to shoot

The whole day down

 

彼女の頭にあるシリコンチップが

オーバーロードへと切り替わる

誰も今日は学校へは行くこともない

彼女が皆を外に出さないようにするから

彼女の父親には何が何だか分からない

だって、彼はいつも自分の娘は理想の子だと言っていた

理由が分からない

そもそも、その理由自体がない

どんな理由を明らかにすれば良いのか

 

理由を教えてくれ

私は月曜日が嫌いなだけ

この一日をメチャクチャにしたいだけ

 

不謹慎ですが、自分の命を絶ちたいという気持ちは、百歩譲って分からなくもないですが、「月曜日が嫌いだから」という理由で、小学生に向けて銃乱射というのはキ印以外の言葉が思いつきません。例えば、休み明けの登城が嫌だからと、刀で民衆を切りまくる侍がいた、という時代小説を書いても、荒唐無稽で誰からも相手にされないレベルだろうと思います。正に、(アメリカの)事実は小説よりも「キ」なり、と言ったところでしょう。

 

"Monday"という言葉が『月」を由来にしているということで、『月の、月の作用による』という意味の"lunar"を連想します。そして、"lunar"の派生語の"lunatic(変人、狂人)"’を考えると、ただ単に、休み明けだからとか、週始めだからというより、「月」曜日という曜日名自体が、人から正常な判断を奪っているかのように、私には思えてきます。

 

月と言えば、先日NASAが2023年後半に、ロケット燃料や飲料水に使う水を発見するために、月に無人探査車を送ると発表しました。まだまだ地球上には、安全な水が身近になく、池や川、整備されていない井戸などから水を汲んでいる人が、6億6000万人もいるのに、です。きれい事を言うようですが、月への無人探査車より先にやる事があるだろう、と思います。やはり、月を目の前にすると、人から「正常な判断を奪ってしまう」のでしょうか。