えいご日日平安

つれづれなるままに 日暮らし 硯に向かひて

さあ踊りましょう

私のこれまでの仕事は、英語というものが絶えずそばにありました。それは純粋に外国語や英語を話せるようになりたいという憧れから始まっています。おそらく、その憧れが芽生えたのは、小学6年生の春くらいから聴き始めた洋楽の影響だと思います。

 

もちろん、その頃はまともに英語を読むことも出来ませんから、洋楽を聴いても何を歌っているのか分かりません。でも、毎日のように聴いている内に、好きな歌を口ずさんでみたい、そして友達の前で格好つけたいという、とてつもなく無茶で、かつ自然な流れの生意気な欲求が出てきました。しかしながら、当時はインターネットのような便利なものはありませんから、歌詞を調べようがありません。どうしたものかと考えていたある日、姉がその解決策を持っていました。当時の日本は、アイドル黄金期ですから、多くの女の子たちがアイドル満載の「明星」や「平凡」という雑誌を買っていました。姉がその「明星」を買っていて、その付録としてついていた歌の本の終わりの数ページに洋楽のページがあり、たまたま載っていたのが、正に私が口ずさみたかったこの曲でした。それも幸運なことに、英語の歌詞の下には、誰でもが歌いやすいようにカタカナが振られていました。

 

 


Grand Funk Railroad - The Loco-Motion (HD) (1080p)

 

力強い手拍子から始まり、裏から入るこの曲は、私にとってはとても斬新でした。これはSMAPが出ていた携帯電話のCMでも使われていたので、日本でも有名かなと思います。この曲を学校の中でも放課後の公園でも商店街の中でも、私は格好つけて歌っていました。

 

ところが、歌詞はロックな曲調ほど格好良くなかったのを後日知りました。以下がその歌詞です。 

 

Everybody's doing a brand new dance now

(Come on baby, do the Loco-Motion)

I know you'll get to like it if you give it a chance now

(Come on baby, do the Loco-Motion)

My little baby sister can do it with ease

it's easier than learning your A-B-Cs

So come on, come on, do the Loco-Motion with me

You've got to swing your hips now

Come on

Jump up

Jump back

Oh well, I think you've got the knack

 

みんな新しいダンスを踊っているよ

(さあ、私とロコモーションをしよう)

試してみたら、きっと好きになるはず

(さあ、私とロコモーションをしよう)

私の小さな妹だって簡単に踊っているし

読み書きよりも簡単だから

さあ、私とロコモーションをしましょう

ほら腰を動かしてみて

ジャンプして、次は後ろに

うん、コツをつかんだようだね

 

と、いうような歌詞でした。3行目の"give it a chance"は"try(試みる)"と同義でしょうか。語数の調整以上に、簡単な単語で表すよりもイディオムを使うほうをより好む傾向がありますね。

ロコモーションは楽しい歌ではありますが、わざわざ小学生が格好をつけて歌うような歌ではない、と今は確信しています。本当に無知は最強だなと改めて感じます。なにしろ、その頃の私は、フィンガー5の妙子ちゃんが可愛いなと思っても口に出さず、日本のアイドルなんて…、と言う感じで斜に構えていたんですから。でも、フィンガー5の学園天国のほうが、よっぽど格好良かったかなと思います。

 

46年前の今日、1974年5月11日付のビルボードチャート2週連続1位の曲がこの歌でした。この週の4位には、映画「スティング」のテーマ、7位には「エクソシスト」のテーマ、と懐かしい曲が満載です。なんか思わず空を見上げて、思い出に浸ってしまいます。